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老舗メーカーからITベンチャーへ――ランプの一員として価値を届け続けたい

2025.05.15

2019年、アナログからデジタルへと真逆の業界を求めて老舗楽器メーカーからランプに転職した桂裕幸さん。転職先としていくつもの選択肢があった中で、ランプを選んだ理由の1つに組織風土がありました。人や組織に惚れたからこそ、受託事業から自社事業へと舵を切る中でも「ランプの一員として価値を提供する」という軸を持って活動できたという桂さんに、ランプの魅力や桂さんがランプで叶えたい将来の展望を伺いました。

桂 裕幸さん(カスタマーサポート課長)

1994年、大阪府出身。大学卒業後に老舗楽器メーカーにて海外営業に従事し、2019年より株式会社ランプに参画。受託開発など複数のプロジェクトを担当の後、テイクイーツの立ち上げから現在に至るまでを支える。

将来像を思い描いたとき、「今のままでいいのか」という疑問が浮かんだ

――桂さんが入社するまでの経歴と、転職活動をはじめた契機について教えてください。

桂:学生時代にバンドをしていたこともあり、大学卒業後、自分の「好き」を仕事にしたいという思いから名古屋にある老舗の楽器メーカーに就職し、海外の代理店営業を担当していました。

大好きな音楽に携わる仕事にとてもやりがいを感じていた一方で、自分の将来を考えたときに「この仕事をそのまま続けていてよいのだろうか」という疑問が浮かんできたのです。というのも、楽器メーカーで働いていた3年間というのが、ちょうどAIなどの新しい技術が広く浸透しはじめた時期で、今後のキャリアを考えるならばデジタル業界へ身を置こうと思ったことが転職のきっかけです。

――転職先として多くの企業が候補にあったかと思います。なぜランプを選択されたのでしょうか。 

桂:地元の関西に戻りたいと考えていたので、まず関西に拠点があることを重視していました。そして、新卒入社をした会社では経営層との距離を感じていたため、意思決定が目に見える、直に感じられるような会社で働きたいと思い、IT関連のスタートアップやベンチャーであることを条件に転職先を探していました。

実際にいくつかの企業と面談に進み、話を伺っていると、掲げるビジョンに対して取り組んでいる事業に納得感がなかったんですよね。一方、ランプ代表の河野と面談したときには、「この会社はビジョンに向かって挑戦している、そして地に足がついている」という印象を受けました。

河野は今も当時も変わらず、「デジタルの力で地域社会を灯す。」というビジョンを掲げ、地方にある不便の解消や、地域に貢献したいという想いを大切にしています。私自身もまた、大阪で生まれ、京都で学生時代を過ごしてきたこともあり、会社の目指す方向には共感して働いています。

スタートアップやベンチャーは成果主義であることが多いと思いますが、ランプは関わる人を大切にする風土があるとも、面談時に感じました。言葉の端々や考え方にそれがあらわれていたんです。たとえば、話の中で社員それぞれのエピソードが次々と出てきて、社長がしっかり社員を把握していることが経営にもよい影響を与えているんだろうと思いました。

「どんな事業か」よりも「ランプの一員として社会にどう価値を届けるか」が重要だった

――実際に働きはじめて、入社前と印象は変わりましたか。

桂:がむしゃらに動いていたので当時はあまり感じていなかったのですが、入社1年目をあらためて振り返ってみると、とにかく大変だったと思います。スタートアップ特有のスピード感に衝撃を受けたのも事実です。

顧客との距離の近さも感じましたし、このスピード感と距離感に順応していくのには少し苦労しました。一方で、それらをエキサイティングに感じていた自分もいます。刺激的でありながら、メンバーの雰囲気がとてもいいのも自分に合っていました。個人の成果主義というよりも、誰かが困っていれば手を差し伸べる文化がランプにはすでにあり、この文化や風土は今も変わりません。

――桂さんは、プロダクトにどのようにして関わっていたのでしょうか。

桂:入社から1年も経たない頃、新型コロナウイルス感染症が蔓延したことを背景に、当社でも完全リモートワークに切り替えた時期がありました。世の中が大きな変化を余儀なくされる中、河野がテイクアウトに関わる課題や店舗経営者の悩みを目の当たりにしたことから、テイクイーツの着想に至り、2020年にテイクイーツをリリースすることになったのです。

コロナ禍と共に生活様式が変わる中、「間違いなく必要とされるものだから、今これを広げないわけにはいかない」と、河野は使命感をもって社内にメッセージを伝えていました。私自身もまた、河野と同じ気持ちを抱きながら、テイクイーツのサポート業務やセールスなど、さまざまな業務にがむしゃらに取り組んでいました。

受託事業からスタートアップに事業転換が進んでいく大きな変化の局面にありましたが、ランプが取り組んでいた事業そのものよりも、会社としての魅力に惹かれて入社していたので、「どんな事業をするのか」はあまり気にしていませんでした。ランプの一員として、ランプとして社会によりよいものを届けられる、意義を感じられることが重要と入社当時から考えています。

組織とともに成長し、より多くの人や地域に価値を届けたい。 

――事業はスタートから順調に進みましたか?また、事業が進む中であらためて感じたこのプロダクトの魅力を教えてください。

桂:テイクイーツをリリースして間もない頃は、うまくいかないことも非常に多かったです。クライアントから多くのフィードバックを頂きながら、一つひとつ改善を重ね、プロダクトとしての進化を続けてきました。いまでは、本当に多くの企業や店舗がテイクイーツを利用してくださるようになり、手応えを感じています。 

テイクイーツをリリース当初から利用してくださっている有名洋菓子店さまは、導入後にオペレーションの効率化や売上向上に繋げることができ、同店の担当者さまは、「こちらの要望を超えてサービスを提供してくれる」ともおっしゃってくださいました。

このようなクライアントの声が直接届くので、「テイクイーツが顧客の助けになっている」ことを大きく実感できています。また、お叱りのフィードバックが多かったリリース当初と比べ、「テイクイーツでもっとこんなことができれば」という前向きなフィードバック、ご期待を多く頂けるようにもなり、テイクイーツが提供できる価値の幅や可能性はこれまで以上に広がっているな、と感じています。

――最後に、今後桂さんが挑戦していきたいことについて教えてください。

桂:足もとでは、テイクイーツを今よりもっと大きくしていくことが第一にあります。サービスの性質もあって、現状、テイクイーツ自体の認知度はまだ決して高いとはいえません。みんなで力を合わせ、テイクイーツを広く認知されるものにしていき、オペレーションや売上に悩む和洋菓子店、飲食店の支えになれたらと思っています。

そして、地域で生まれ育ったから思うこととしては、少子高齢化が進む中、幼少期、学生時代の思い出の詰まったお店、場所などがどんどん失われていくことに危機感があります。時代の移り変わりの中で、変わらなければならないことはあるかと思いますが、その地域を彩ってきたお店、食文化など大切にすべきものは守り、それぞれの地域がさらに魅力的なものになる、そんな未来を支える挑戦ができたらと思っています。